コード入門

この内容は2016年〜2017年に公開されたブログをもとに加筆・再編集したものです。

2017/02/04

コードを覚える~きっかけが必要

きょうは「コード」のお話。

これを覚えるといったい何ができるのかしら?

自分には関係ないし・・・、と思っている方も多いと思います。

そもそも、何かきっかけや理由がないと、自分からコードを学ぼうなんてことにはなりません。自発的なきっかけは必要かなと思います。

コードに興味をもつきっかけがある

テレビで、ライブで、ボーカルのバックでよく見えないけど、あのキーボーディストがどんなことを弾いてるのか気になる、と思ったことはありませんか?

ジャズのピアニストが弾く音と、自分が弾くピアノの音がなんか違うのは何でなんだろう、って思いませんか?

上の2つは、実は若い頃、私自身が思っていたことです。

なんかよくわからないけど、まず、コードを覚えると、少しはその次元に近づけるのではないか。(耳コピというのも結構重要なんですけどね)

皆さんの場合はどうですか?

先生から覚えなさいと言われたから?それでは全然進歩できませんよ。何か自分を動かすきっかけがあったら、そのタイミングを大事にしましょう。興味をもったときに人は覚えるものです。

親友の自作の曲に、キーボードで参加してほしいと言われた・・・うん、いいね。こういう逃げられない状況。

ギターのコード譜は見つけたけど、ピアノ用の伴奏譜がない・・・あるある。でもこれは、コードがすでにあるのだから、頑張ればなんとかなりそう。

始めの一歩はベースから

コードって、理論をつきつめていくと確かに難しい。

でも、理論がどうのこうのって考えるのは、まだまだ先でいいのです。

そんなことは気にしないで、まずは失敗しても何しても、体験するのが先!

弾きながら覚える何でだろうと調べながら覚える。好きな曲で覚えるのがいいのです。

私は第一歩として、ベースの音を弾いてみることをおすすめします。これはすぐにマスターできます。

コードネームの頭のアルファベットは、根音(わぁ、楽典だ)またはルートの意味です。なので、その音を弾くだけで、ベースが決まるわけです。ピアノだと左手ですね。

アルファベットの音が何の音なのかはこちら。ドレミの英語読みです。知らなかった人は、これだけは暗記してくださいね。

 ドレミファソラシ → C D E F G A B

あなたが弾きたいと思う曲のコード譜と音源を用意しましょう。ピアノ譜の音符は見ないで、上にあるコードネームだけを見て練習するのでもいいです。

コードネームは実際にはmとか、7とか、M7とか、いろいろな種類が使われます。でも、この段階では、頭の大文字アルファベットだけ気にしていれば大丈夫。

解説図

大事なのは、曲の音(CDとか)を鳴らしながら、その中で自分はベースの音で参加するという実体験です。ベースも面白そうって、ベーシストに転向するのも有り。

たったベースの1音でも、「あっ、なんかバンドで弾いてるみたい!」 この小さな喜びが次のやる気につながっていきます。

どうでしょう?あなたのきっかけを教えてくださいね。

2017/02/05

コードからベースの音を知る方法

コードネームの頭文字のアルファベットがベースの音ですよ、という先日の話にひとつ追加があります。これを言っておかないと大変なことになってしまう・・・

onコードだけは特別

FonGとか、F/Gのように書かれるコードがあります。私は「オンコード」と呼んでいます。これは、左側のアルファベットは和音、右側のアルファベットがベースの意味です。

解説図

このオンコード、もうすっかり当たり前に使われていますが、私が物心ついた頃ではめずらしく、これを説明してくれる本がなかった(と思う)。

・・・このあと、昭和の古い話ですが、よかったら話を聞いてください・・・

オンコードを知った青春時代

中学の頃、世の中はフォークからニューミュージックに変わっていくような時代だったんです。音楽の時間で使うから(少し嘘なんだけど)とガットギターを買ってもらい、フォークギターの入門書を使ってコード弾きを楽しんでいました。コードに対してあまり抵抗がなかったのは、この経験も関係しているのかもしれません。

そのうち、チューリップの財津さんや、ユーミンさん、五輪真弓さんなど、ピアノを弾きながら演奏するアーティストに興味がわき、なんとなくの耳コピで、自己流で和音を探して遊んでいたんです。

ピアノを習っているので、メジャーかマイナーか、ベースの音は何か、そのくらいは頑張ればなんとかわかるわけです。でも、「なんか違う、この不思議な音は何だろう?」どうしてもスッキリしない箇所がありました。

それがオンコードだったのです。

右手がFコード(ファラド)だった場合、もしもベースがファじゃなかったら、じゃあラかな? じゃあドかな?って、そのコードの構成音から選びますよね。まさか、Fコードの中にはないソだとは、普通は気づきません。

何度も音を聞き、やっと答えが見つかった時の喜びといったら。世の中にそんなコードがあるとは・・・。自分にとっては青春時代の衝撃的な発見でした。

2017/02/06

コードの覚え方
~3度の違いをきわめる〜

コードを覚えるとき、コードブックで3つの和音、4つの和音を丸暗記するのももちろんいいけれど、音程の構造をしっかり理解しておいたほうが、何かと応用がききます。

コードには「音程」についての知識がどうしても必要になってくるのですが、絶対に覚えてほしいのは「3度」です。コードで一番基本になる知識は「3度音程」じゃないのかなって私は思います。

3度音程には違いがある

3度というのは、ハ長調の場合、白鍵上をド・レ・ミのように数えたときのドとミの道のりのことね。よく、歌でハモるときに、「3度ハモリ」とか言うでしょ。その3度です。でも、3度は全部同じ3度ではないのです。

えっどういうこと?

ピアノの鍵盤は全部が半音違いで並べられています。これ、大事!意外と知らない人もいるようです。

でも、黒鍵がところどころ抜けてますよね。全部が均等ではないわけです。ドーミの間には黒鍵が2つ含まれるけど、ミーソの間には黒鍵は1つです。

鍵盤図

ドーミは鍵盤を数えると4個分、ミーソは3個分で、鍵盤1個つまり半音1個分の違いがあります。ミーソのほうが音程は狭いということです。

このそれぞれの音程を楽典では「長3度」「短3度」と言います。

ここまで、なんだか用語が多くてくたびれるね。でも基本の大事なところだからね。

3度上に音を重ねてみよう

では、ここで実践です。

ハ長調の音階ドレミファソラシのそれぞれの音に、3度上の音を書いて、音程の違いを調べましょう。半音(鍵盤)何個分かな?

答えはこちら

譜例

「ミーファ」や「シード」には間に黒鍵がありません。なので、その音程を含んでいる場合に、音程は狭くなるわけです。

実は他にも3度がある

これはまだ少し先の話なので、難しかったら飛ばして読んでもらってもOKです。

コードが難しくなると♯や♭がつくこともありますが、そうすると、長3度よりも広い3度や、短3度よりも狭い3度が出てきます。一応、知識として覚えておいてください。

でも、音大目指す人は必須ね!ここ、試験に出ますよ・・・

譜例

それでは今日はこのへんで。

最後までお読みくださりありがとうございました。またお会いしましょう。

2017/02/08

Cコードで何ができる?

前回は、ドレミ・・・の音階の3度上に音を重ねて2音で弾いてみましたね。今日はさらに、その3度上に音を重ねて3音のコード=三和音にしましょう。

コードを構成する音

まず、右手でドーミーソを押さえます。これはCコード。Cはメジャーコードの基本中の基本なので、皆さんもよく知っていると思います。

譜例

このように、3度音程ずつ押さえているとき、
親指のC音(ド)はルート(根音)と言います。曲の中ではこの音がベースになります。
真ん中の、中指のミは、3rd:サード(第三音)です。
一番上の、小指のソは、5th:フィフス(第五音)です。

Cコードを両手で弾くとき

よく、コード本などに出ている鍵盤図は、コードの3音とか4音しか書かれていないことが多いですが、左手は何をすればいいのでしょうか?

たとえばCコードの「ドミソ」だったら、左手はルートを弾きます。ルートはCコードのC音ね。こんなふうに・・・

譜例

でも、いつも「ドミソ」だとつまらないので、右手のほうはいろいろ変化させてもいいんですよ。たとえば、

右手のコードのポジションを変えてみたり、

譜例

リズムに変化をつけてみたり、

譜例

アルペジオ奏法にしてみるとこんな感じです。

譜例

今日は、Cコードにスポットをあててみました。
たった1つのコードでも、いろいろな弾き方が考えられます。それがコード弾きのおもしろさなのです。
次回は、マイナーコードに進みましょうね。

2017/02/09

コード
~メジャーとマイナーがすぐ作れる〜

こんばんは。今日はマイナーコードのほうにも話を進めましょう。

コードはたくさんあります。全部を暗記するなんて私には無理。

でも基本の基本をしっかり覚えれば、あとは応用でできるようになりますよ。

2つのコードの違いはどこ?

たくさんあるコードの中でも、一番大事な、土台となる三和音のコードがこの2つ。

メジャーコードマイナーコード

昨日はC(メジャー)コードを弾きましたね。では、ついでにCマイナーというコードに発展させましょう。

図

CとCm、この2つを比較してみましょう。

ドとソは共通・・・ルートと5thは共通

ミがミ♭になる・・・3rdが違う、つまり3rdがマイナーの特徴だね

メジャーの真ん中の音を半音下げるとマイナーになる、ということなんです。たったこれだけの違いです。

ピアノの白鍵だけでできるコードの中には、

メジャーコードは C  F  G

マイナーコードは Dm  Em  Am があります。

マイナーコードをつくってみよう

では、次のメジャーコードをヒントにマイナーコードをつくってください。

なにはともあれ、実際に弾いてみましょう。

やり方は、Fを押さえたら、次にFmに変化させます。

真ん中の音を半音下げるんでしたね。中指を左隣りに移動してみてください。どんな音になるのかもよく聞いてね。

これができたら、GからGmも同じように練習しましょう。

鍵盤図

マイナーからメジャーに

今度はその逆の問題です。マイナーコードをメジャーコードに変えてみましょう。

どうすればいい?

真ん中の音を半音上げるのです。中指を右隣りに移動しましょう。やってみよう!指で覚えましょう!

鍵盤図

わぁ、すごい! ここまでで覚えたコードの数は、12個です。今日はいっきに進みましたね。

ひとつのコードを覚えたら、そこからちょっと発展させて別のコードも覚えちゃう。
もし忘れてしまっても、また元に戻って、もう一回覚えて・・・
そんなことの積み重ねです。
ではまた、お会いしましょうね。

2017/02/13

コードはつなげて覚える

コードの押さえ方が知りたくて、キーボード用のコードブックを買った人は多いと思います。で、弾けるようになりましたか?

コードに興味をもって、どんな音で構成されているのかを勉強することももちろん必要なことです。でも、もっと大事なのは、いくつかのコードをつなげる練習です。

これをたくさん実践することで、コード弾きはどんどん上達していきます。

ちなみに、ここで言う「つなげる」とは、あまり鍵盤を移動せずにコードチェンジをしていくことね。

今回は、そのコツを覚えましょう。

鍵盤の移動は激しくないほうがいい

もともとピアノを習っていなくて、いきなりバンドのキーボードを担当する人にありがちなんですが、コードのポジションが激しく移動する人がいます。

基本形ばかりで弾いているのでしょうね。たとえばこんな感じです。

図

音的には間違いではありませんが、テンポが速い曲だと移動が間に合わなくなるし、非常に疲れます。音も上に行ったり、下がったりで、落ち着きがない感じになってしまいます。

共通する音を見つける

ギターだとこういうことは結構あるのですが、ピアノやキーボードの場合は普通、なるべく鍵盤を移動しないポジションを考えます。それには、前後のコードの共通音を見つけることです。

この共通音を動かさないように、コードの音を転回させます。次の例では、Fコード、Gコードを転回させています。

図

基本形ばかりで弾いたときと比べて、鍵盤をほとんど移動しないので、弾いていてもラクだし、サウンドが安定します。

(もちろん、何か意図があって、鍵盤の移動が激しい場合もあります)

何か弾きたい曲のコード譜を見つけて(ギター用でかまいません)、8小節くらいでもいいので、コードをどうやったらスムーズにつなげられるか実習してみてください。

教則本だと、どうしてもコード進行が真面目になって、あまり面白くないですよね。自分の好きな曲で、興味をもって練習するのが一番楽しいですよ

コードブックをながめるだけじゃ上達しません。好きな曲のコード譜を利用して、コードを押さえてみましょう。どうやったら上手くつなげられるかを考えましょう。

2017/02/15

数字の意味がわかるとコードが覚えられる

コードの勉強には、どうしても数字がつきものです。でも、その数字の意味をしっかりと理解しておけば、このあと複雑なコードが出てきても、スムーズに進んでいけると思うのです。

今日はそんな、数字のことを復習しながら新しいコードを覚えましょう。

やっぱり音程の数え方が大事

以前に、「3度音程」についてお話しました。ルートから3度上の音が3rd(サード)でしたね。

さらに、3rdから数えて3度上の音が5th(フィフス)です。あるいは、「5thはルートから数えて5度上の音」という言い方もできます。

・・・ちなみに、この5度というのは、正式には「完全5度」という音程です。

今日新しく覚えるのは、この5thがポイントになるコードです。

コードの名前がもっと複雑になっていくと、7、9、11などの数字がついたり、♯、♭がついたりします。ですから、今の段階で音程の基本を覚えておくと、あとがラクになりますよ。

図

シレファは何のコード?

ハ長調のド~ラの上にできるコードは紹介しましたが、なぜか「シレファ」だけが語られていなかったですよね。変だと思いませんでしたか?

このコードはちょっと特殊なのです。名前にするとBm-5(ビー・マイナー・フラットファイブ)と言います。マイナス5なのに、フラット5と呼ばれるほうが多いようです。

シーレ間の音程が短3度(半音3個分)、レーファ間も短3度になっているので、マイナーでもメジャーでもありませんね。

マイナーコードのBmの音は「シレファ♯」なのですが、この5thの「ファ♯」が半音低くなって「ファ」になったというように考え、「-5」という数字がつけられています。

楽譜によっては「♭5」と書かれることもあります。

鍵盤図

+5がつくコードもある

数字の5がつくコードは他にもあります。

たとえば、5thが半音高いという意味の「+5」または「♯5」というコードの例です。

図

Cコードの5thの「ソ」が半音高くなって「ソ♯」。これはC+5(シー・シャープファイブ)というコードです。Caug(シー・オーグメント)とも言います。さっきのBm-5とは逆に、音程が両方とも長3度(半音4個分)になっているのが特徴です。

今回は数字の5にまつわるコードを覚えました。意味がわかると自分でも応用できて楽しいですよね。 ではまた次回、お会いしましょう。

2017/02/17

コードの弾き方
~もしも3rdを抜いたなら〜

三和音のコードは普通、3つの音がないと成り立ちません。ルート、3rd、5thの3つです。特に3rdは、メジャーかマイナーかを決定する音なので、これをはずすわけにはいきませんよね。ところが、あえて3rdを抜かして弾くこともあるのです。

3rdを抜くと5度コードができる

Cなのか?Cmなのか?を決める音は、真ん中の音、3rdです。その3rdをあえて弾かずに、ルートと5thだけで鳴らしてみます。

この音は、メジャーなのでしょうか?マイナーなのでしょうか?

それはどちらでもないし、どちらでもあり得る、ということなのです。

譜例

音程が5度なので、私は5度コードと呼んでいますが、ロックギターでは、パワーコードと呼ばれています。

ロックやジャズでは、メジャーorマイナーという感じをあえて出さずに、独特の雰囲気にしたい場合があるのですが、そんなときに使いやすいのがこの5度コードです。

コードの押さえ方がわからないから、3rdは抜いちゃおう、という咄嗟の逃げ道にも使えますね。

5度音程

このルートと5thによる音程を「完全5度」と言います。

これは完全協和音程のひとつで、響き的にとてもクリアに鳴る音程なんですよね。ピアノの調律師さんが作業しているとき、よくこの音程を使っています。

  ドーソ~ ド♯~ソ♯~ レーラ~・・・・

私は結構この響きが好き。

5度の中で、「シーファ」だけが「減5度」(半音6個)です。その他は完全5度(半音7個)です。覚えやすいですよね。

鍵盤図

5度をひっくり返すと4度になる

次の例のコードネームは、一応メジャーコードになっていますが、あえて3rdを抜いてみます。

3rdを抜くと、スッキリして、ちょっと硬い感じの音になりますよね。実際には、これより1オクターブ低くしたほうがロックの感じが出るかも。

鍵盤図

この完全5度の音程は、転回すると「完全4度」になります。

キーボードの場合は、こちらの4度の押さえ方のほうがよく使われます。ハードロックのオルガンの定番ですね。

今回は3rdを抜いたコードのお話でした。特に、ロックの雰囲気を出したいときのヒントにしてみてくださいね。
それでは今日はこのへんで。

2017/02/26

コードの弾き方
~セブンスコードの覚え方〜

今回は、4音でできるコード「セブンスコード」のお話。
クラシックの楽典で言うところの「四和音」です。

「よんわおん」なのでしょうか?私は昔「しわおん」って習ったなあ。時代でしょうかね。

三和音と比べると、音が4つある分、響きもより豊かになります。
響きが豊かになると、弾いていてとても楽しくなりますよ。ぜひ、覚えて使えるようになってくださいね。

セブンスコードの構成

三和音の3度上に音を重ねると、4音になりますが、これをセブンスコードと言います。
一番上になる音が、ルートから7度の音程になるからです。7th(セブンス)と呼びます。

図

代表的なセブンスコード

「セブンスコード」にもいろいろな種類があります。ここでは次の4つの種類を紹介します。

鍵盤図 鍵盤図

いきなり4種類を覚えるのは大変だけど、どういう違いがあるのか、それがわかると覚えやすいです。その区別の方法を次に説明します。

1  土台がどっちなのかを考える

土台というのは三和音のことです。基本のコードがメジャーなのか、マイナーなのかを確認しましょう。

図

2  5th-7thの音程がどっちなのかを考える

次に、5thから7thの音程をチェックしてください。長3度なのか、短3度なのかを確認しましょう。

図

ルートから7thの音程で考えてもいいのですが、5th-7thのほうが音程が短いので数えやすいです。

セブンスコードを覚えると、弾ける曲が増えて楽しくなってきます。今は覚えることがちょっと大変かもしれないけど、次のステップに進めるように、ひと頑張り! それではまたお会いしましょう。

2017/03/02

実践!セブンスコードを3音にするには

セブンスコードはルート、3rd、5th、7thという4音でできています。4音だとその分、厚みのある音になるのだけれど、バンドのキーボードの場合、それだと重すぎる感じになってしまったり、第一、いつも4音で押さえるのは結構疲れる。

実際、右手を3音に省略して弾くことが多いです。今回はその方法を紹介します。

右手のルートは省略できる

セブンスコードは必ずしも4音を押さえるのではなく、右手は3音に省略して弾くことも多いです。

鍵盤図 譜例

ピアノの両手弾きの場合、左手はルートを弾いていますよね。もしバンドだったなら、ベーシストもルートを中心に弾いています。
なので、右手はルートを省いても大丈夫なのです。

7thと3rdは省かないで

例えば、次のセブンスコードを4音の基本形のままで弾くと、こんなふうになります。

譜例

でも、ピアノのバッキング(伴奏)の奏法としてはあまり実用的ではないかなあ~。
私だったら右手を3音にして、こんなふうに弾きます。中音域でまとまる感じです。

譜例

ちなみに、音符の右の数字は指番号ではなく、そのコードの何番目の音かを示しています。

セブンスコードの特徴を示しているのが7thで、メジャーかマイナーかをはっきりと表しているのが3rdなので、これらの音は省略せず弾くのがポイントです。

G7のように、5thを抜かしてルートを入れることもあります。

同じ鍵盤楽器でもエレクトーンはピアノとは弾き方が違います。基本的に左足でベース、右手でメロディ、左手でコード伴奏を弾くことが多いです。下の譜例はその左手の弾き方の例です。

譜例

今回はセブンスコードの押さえ方の例をいくつかご紹介しました。自分でも、これとは違うポジションを考えてみましょう。五線紙にも書いてみましょう。それではまた次回にお会いしましょう。

2017/03/16

キーボーディストが絶対覚えたいG7コード

コードを勉強するときに絶対にはずせないのがドミナントセブンス(V7)です。ハ長調ではG7(ソシレファ)というコードのことです。

セブンスコードは4つの音から構成される和音です。おさらいしたい方は次のページ(2017/02/26のブログ)も読んでみてくださいね。

V7コードの大事な2つの音

音階の5番目にできるコードは、ドミナントと呼ばれます。

ドミナントのV7コードは「不安定な和音」というように、楽典の本を見ると、たいていそう書いてありますよね。不安定なので、安定するトニックの和音(I)に向かって進行するのだと。

この、安定の意味はわかりますか?

それを楽譜に書いてみると、こんな感じになります。

譜例

G7の中の7th、ファはミに進んで安定したがる性格があります。
また、3rdのシはドに進んで安定したがります。

音楽を習ってきた人なら、この感覚はすでに身に付いているのではないでしょうか。

なお、このG7コードのシ(3rd)ファ(7th)のことを「トライトーン」と言います。

トライトーンはV7の特徴となる大事な音なのです。

なので、コード伴奏をするときにも、この2音は間違えないようにしましょう。

ドミナントモーションの練習

V7→I という進行を、「ドミナントモーション」と言います。コードの終止形の最も基本的なものです。

この動きを覚えるための練習をしてみましょう。

譜例

半音ずつ上げながら全部の調で弾くとすごく効果的ですよ! 音符よりも、コードネームのほうを意識して練習しましょう。

練習用の楽譜は ここをクリックすると見れます。2ページあります。よろしかったらプリントしてお使いください。

V7の大事な2つの音はどれか覚えましたか? V7ーI のコード練習は、これからも日課のように続けてみてくださいね。では今日はこのへんで。

2017/03/20

このコードは何?
6度が加わるコード

6がつくシックスコード

C6やDm6というように、6がつくコード「シックスコード」があります。5thから全音上(半音2個上)が6thになります。

図

なめらかな流れがつくれる

これまでに出てきた7thコードや6thコードを使うと、同じルートのコードをなめらかにつなげることができます。伴奏なのにメロディーのような流れがつくれるんです。この流れを「クリシェ」と言います。

譜例

たとえばこんなスタイル

これらのコードを使った例を紹介します。

これははずんだリズムのポップな曲をイメージしてください。イントロにいいかもね。

譜例

次はボサノバのイメージです。ボサノバは、内声が微妙に動くんです。ここでは一番上の音が動いています。

譜例

なお、左手がラを弾いているからAコードというわけではなく、Dmコードの5thと考えます。ベースにはよく出てくる弾き方です。

今回のようなコードの流れを弾くうちに、コードネームや構成音もだんだん覚えられるようになります。ほかのコードでもぜひ練習してみてくださいね。

2017/03/30

アドナインスとナインスってどう違うの?

ナインスは9番目の音

ナインスは9thと書きます。主音から9番目の音という意味です。
8番目がオクターブ上だから、その次の音なのですが、これって結局、2番目の音と同じなんですよね(もちろん見た目にオクターブ違いますが)。

図

複雑なコードが出てきた時、その数字が何の音なのかが瞬間的にピンッとわかると、すぐにコードを押さえることができます。なので、9thは2ndなのだと覚えておくといいですよ。

アドナインスというコード

9thが名前になってるコードには、大きく2つあります。
まずはアドナインス。add9と書くコードなんですが、これは名前の通り、9thを加えるという意味です。

C(ドミソ)だったら、レを加えてCadd9になります。

譜例

見た目に難しそうなんですが、そうでもないんです。Cコードのドミソにレを加えて、単純に「ドレミソ」と弾くことが多いです。ドミソの響きに少し緊張感が加わるというのか、バラードの弾き語りなんかにアルペジオで弾くのが似合います。

譜例

ナインスコードは7thありきのコード

もうひとつの種類は、7thコードをもとにした以下のような9thコードです。

譜例

楽譜によって表記が違うこともありますが、例えば、

  •  C9を正しく書くと・・・ C7(9)
  •  Cm9は・・・ Cm7(9)
  •  CM9は・・・ CM7(9)

こんなふうに、7thが必ず伴う9thコードなのです。

これらのコードは、実際にはルート(根音)は省略して、上の4音を弾くことが多いです。

9thが含まれるコードはポピュラーでは結構よく使われます。コードネームを見てすぐに9thの音がひらめくように、普段から練習するといいですよ。

2016/12/14

バンド練習~はじめに~

キーボーディストの皆さん、こんにちは。斉藤です。

皆さんの中には、

家にはキーボードはあるけど、まだバンドはやったことがない。

ほかの人たちとアンサンブルするのは初めて。

音楽スタジオに行くのは初めて。

という人もいるかと思います。

バンド活動を始めるなんて、なんだかワクワクする!
前にピアノを習っていたのだから、まあなんとかバンドでも弾けるんじゃないかと、それほど心配はしていないのかもしれませんが、実際に体験してみると、結構いろいろなことにぶち当たります。

もうずいぶん前の話になりますが、私と同様、音大を出た友人が社会人となり、会社仲間と趣味のバンドでキーボードを担当することになりました。市販のバンドスコアがあったので大丈夫と思ってはいたものの、「これをどうやって弾けばよいのかわからない」と私に相談に来たのです。

えっ、楽譜があるのに何がわからないんだろう?

スコアを見るとキーボードが2段で書かれていました。でも何種類かのシンセのパートが書き込まれているもので、ピアノみたいに上段が右手・下段が左手という意味ではないわけです。彼女はまずそこで勘違いしたようです。

クラシックしか弾いたことがない人は、この彼女と同じように、バンドのキーボードの弾き方に悩んでいる人がいるのではないかしら?

キーボードをやるという人は、少なからずクラシックピアノを習った経験があると思うんですね。でも、スタジオで、キーボードとアンプをつなげて、ドラムやギターなどの大音量の中で弾くというのは、ちょっと特別な環境ですよね。

これから、何回かに分けて、バンドのお話をしていきますね。

2016/12/15

キーボードの役割って何だろう?

バンドにも人数や楽器の組み合わせによって、また演奏する音楽ジャンルによってもいろいろな形態がありますよね。

これから話を進めていくのに、私は次のようなバンドをイメージしながら書いていますので、あらかじめ皆さんもそんなバンドをイメージしてくださいね。

ボーカル、ドラム、ベース、エレキギター、キーボード という一般的な5人バンド。

大学のサークルで知り合った爽やか系の仲良しグループ。

自分たちの好きなアーティストの曲を選び、カバーバンドとして次の学園祭を目指している。

バンドの各パートには、だいたい次のような役割があるかと思います。

ドラム・・テンポの司令塔。ビートを正しく刻む。曲全体のダイナミクスにも大きな影響を及ぼす。

ベース・・サウンドの低音部を支える。コードの響きを大きく左右するパート。ドラムと共にビートを刻む。時に中音域でメロディックなラインを演奏することもある

ボーカル・・曲のメロディー、歌詞を歌う。曲の世界観を声や顔、体で表現する。観客からは最も注目されるパート。

ギター・・伴奏部分ではコードを刻むが、イントロや間奏、後奏などボーカルが休む部分では、メロディー的なフレーズを担当することが多い。
また、歌のすき間でちょっとした短いフレーズを入れ、伴奏のパターンに変化を加えたりする。

キーボード・・ギターに比べて、低い音も出せるし、高い音も出せますが、役割はギターとほぼ同じ。

ギターとキーボードはともに基本的には中音域。だからこそ、音が邪魔し合ってしまわないように、相手とのコンビネーションが大事になってくるのですね。
二人が同時に同じ演奏スタイルにならないように気を付けたいです。

もちろん、これがすべてではないです。

ひとつ言えるのは、楽器パートごとの役割はあるものの、それだけじゃなくて、最終的には、音の表現気持ちの持っていき方目指す音楽のイメージをメンバー全員が同じ方向にまとめられたら、最高なバンドになるんじゃないかしら。

それはすごく、すごく難しいことだけど。

ではまた。お読みくださりありがとうございました。

2016/12/21

そもそもキーボードって何?

ちょっとここで、楽器のお話。

「キーボード」って、どこまでがキーボードなのだろう?という話なのですが・・・

まず、「鍵盤楽器」のことを英語で「keyboard instrument」と言いますよね。「キーボード」はそこから来た言葉です。

なので、代表的な楽器は断トツでピアノ。

その他、アコーディオンも、パイプオルガンも一応「キーボード」の範囲に含まれることになりますが、実際にはあまりそうは呼びません。

現在の「キーボード」という言葉は、おそらく次のような感じに使い分けされています。(諸説あり)

生ピアノ(=アコースティックピアノのこと。グランドピアノ、アップライトピアノ)……「ピアノ」と呼ぶことが多い。

電子ピアノ……「キーボード」と呼ぶ。

ヤマハのポータトーン的な電子キーボード……「キーボード」と呼ぶ。

シンセ(シンセサイザー)……「キーボード」と呼ぶが「シンセ」と呼ぶこともある。

エレクトーン(ヤマハの登録商標)……これは特殊だから「エレクトーン」かな?

ざっと分類してみると、「キーボード」は電子系の鍵盤楽器を指すことが多いです。かと言って、アコースティックのピアノが全く含まれないというわけではありません。

皆さんがお家で弾いているのはどのタイプですか?

ブログ著者:斉藤芳江(さいとうよしえ)
斉藤

ヤマハ、シンコーミュージックなどの音楽雑誌や教則本の執筆を中心に活動。クラシックピアノを基礎としながらも、電子ピアノやバンドのキーボーディストにも対応できる指導を心がけています。当スクールの課題曲の制作&監督も担当しています。

参考本

代表著書/「はじめから一人で学べる 大人のためのピアノレッスン」ヤマハミュージックメディア刊
ピアノで指の動きの基礎をもっとじっくりと学びたい方には、こちらの本を併用なさることをお勧めします。DVDが付属されているので、弾き方を目で見て確認できます。上・下巻があります。